MENU
皇室特集 詳しくはこちら

元高校音楽教師がすすめる子どもの習い事!ピアノを習うメリットは?

ピアノを弾く幼児の手とタイトル

こんにちは!

この記事では、小・中・高・特別支援学校での勤務経験がある元高校音楽教師が、子どもの習い事として人気のあるピアノについての考えを書いています。

私自身、物心つく5歳ころから、母が「自分がやりたかったのにできなかったから」という理由で(完全に親のエゴですね)、ピアノをスタートし、社会人になるまで習い続けていました。

双子なのでお月謝が苦しい時期もあったそうですが、ピアノを習わせてもらったことにとても感謝しています!

お子さまに習い事をさせるのは何のためですか?

私は習い事が、子どもの力や可能性を伸ばすものになるように、願っています。

幼児のママなら、

習い事っていつからスタートするのといい?

色々あるけれど、何を習わせたらいい?

みんなやってるのにうちの子だけやらないのはかわいそう?

ピアノを習うと大変?

など、色々と気になりますよね!

この記事では、私の経験をもとに、習い事についての考え方と、ピアノを習うメリットについて考察します。

目次

元高校音楽教師がすすめるピアノのスタート時期は?

私は5歳からピアノを習っていました。楽器を始めるなら、早すぎず、遅すぎず、5歳~7歳くらいがちょうどよいと思っています。

ピアノを弾くのは早くてもお箸がもてるようになってから

幼児はまだ手が小さく、体ができていないのでピアノを弾くのはむずかしいです。3歳からのピアノレッスンと宣伝しているお教室でも、内容はほとんど音楽を楽しむリトミック系になると思います。

どうしても早くピアノが弾けるようになってほしいならまずはリトミックをしましょう。

私もリトミックに少しだけ通っていたと思います。(体験だけだったのか、記憶があいまいです。)

私の3歳の息子は、動くことが好きで指がまだ不器用、箸がもてない、お絵描きも握りもちでぐるぐる丸を書くことしかできません。

ピアノを教えてみましたが、飽きてすぐ動きたくなる、指を広げて弾けず指差しの形になる、など、まだ早すぎるなと思いました。

歌やリズム遊びならできますが、楽譜も興味がないうちは無理に教える必要はないと思います。

ピアノに興味を持つ時期や、手先の器用さは人それぞれなので、自分のお子さんをよく見て無理のないようにスタートしましょう!

絶対音感を身につけるならリミットあり、なくても大丈夫!【実体験あり】

私は5歳からピアノを習い、自然に絶対音感が身につきました。

もし、絶対音感を獲得したいなら、5歳くらいまでにやらないと難しくなっていきます。

しかし、ピアノを弾く上で、絶対音感はなくても大丈夫ですよ!

聴音(弾いた音を楽譜に書く)や、チューニング(音合わせ)には役に立ちますが、楽譜をみて弾いたり、耳コピしたりする時には、絶対音感がなくてもできます。

アメリカなど移動ドで音楽を教える国もあるし、管楽器は移調楽器もたくさんあるので(楽譜上ではドと書いてあっても、実際でる音はミなど)、絶対音感があるほうがやりにくいこともあります。

私は音を聞くと頭の中で楽譜のドレミに書き換えてしまうので、移調が得意ではありません。

カラオケのキーを変える変に感じてしまい、音が取りにくくなってしまうこともあります。

音楽教師の中にも、絶対音感がない人もたくさんいます。

なので、絶対音感にこだわる必要はなく、ピアノは何歳からはじめても大丈夫です!

スタートが遅いとどうなる?

学年が上がるにつれて、同級生と比較する気持ちが生まれくるので、スタートが遅いと、人と比べて「できない」という気持ちがでる心配があります。

ピアノは発表会で他の子の演奏を聴いたり、演奏を披露する機会があるので、人の評価を気にするタイプの子は、自分の演奏のレベルが気になる子も出てくると思います。

子どもには、自分の基準が大切な子と、人からどうみられるが大切な子がいます。

後者の子の場合、早くスタートしたほうが、やる気がでるのかなと考えられます。

ただし、どんな子もでも、大好きなママが日々子どもの成長を認めてあげれば大丈夫です!

ピアノは日々の上達が分かりやすいので、人と比べなければ、発表会で「できない」というネガティブな気持ちになることはないでしょう。

小学校が始まるとお友達と遊ぶ時間も増るし、世界が広がって興味関心も増えるので、ピアノの練習に気持ちが向かなくなってしまうことも考えられます。

大人になってからはじめても弾ける?

私は、成人のためのピアノ教育について大学で研究していたことがありますが、大人になってからでも、何歳からでもピアノは弾けるようになると考えています。

しかし、スタートの壁が大人になるにしたがって高くなるのは間違いありません。

まず、身体的な面で、大人はかなりハードルが高いですよね。

使わない身体の機能は発達しないので、大人になるにつれ、左手や、右手の中~小指などほとんど使わない指を動かすのが大変になります。

シュタイナー教育の考え方では、7歳までは体を作る時期といわれていてるので、幼児ならすぐに全ての指を平等に動かすことができるようになるでしょう。

精神面でも、ハードルが上がります。

大人は今までの経験から、ピアノは難しいと思っているかもしれません。その先入観は、心理的なブロックになります。

また、ピアノの初級はとても簡単なことからスタートするので、自分の思うような演奏が出来ず、モチベーションを保つのが難しくなるかもしれません。

大人のピアノの導入には、意欲を高めるために、練習曲でなく、簡単な曲からレッスンスタートすることがあります。

そうすると、同じ初心者でも、幼児よりレベルが上がるので、難しいと感じて諦めてしまうかもしれません。

例えば幼児なら、「ド・ド・ド」という1音だけでも楽しくレッスンできますよね!

上記の理由から、私は4~7歳のうちにピアノを習い始めることをおすすめします。

ピアノやリズムを楽譜が読めるようになるまでは、1人で練習するのが難しいので、4~7歳くらいの時にスタートし、ママが一緒にみてあげられると上達が早いと思います!

元音楽教師が考える、習い事をする時に注意すべきこと

私は教員時代、まだ中学生なのに、何もやる気がなくて諦めモードだったり、高校生になってやりたいことが分からない生徒、学ぶ意欲がなく、その場の楽しみだけを追求して将来を見据えられない生徒たちを見てきました。

学校教育は、学ぶことにゴールを設定したり、成績をつけたり、同じ年齢の子どもが集まっていたりと特殊な環境なので、できるだけ努力せずにゴールにいこうとしたり、人と比べてしまい、自分のよさに気づけない子どもが多くなります。

習い事をすることで、自分から学びたいと進んで努力したり、他の学年・他の学校の子どもたちと関ったり、親・先生と異なる第3者的な目線で子どもと関る大人ができたりすることは、子どもの成長にとてもよいと思っています。

しかし、親のエゴで習わせたり、無理やり続けさせたりすることはデメリットになります。

ピアノ以外でも言えることですが、何のために習い事させるのか、一度考えてから始めることをおすすめします。

早期教育は意味がない

早期教育で詰め込みすれば、一時的にほかの子よりも得意なことが増えるかもしれません。

しかし、長期的に見ると、それは役に立つ力になるかどうか分かりません。

本当に大人になって役に立つのは、自分で考える力ですよね。

もし、早期教育で何かを覚えさせたりするなら、ちょっと考えたほうがよさそうです。

特に最近は0歳からの習い事もありますよね!

脳の発達には限界があるとか、使われないシナプスはきえていってしまうとか、様々な理論をつけて宣伝されています。

私はそんな早期教育には疑問を感じています。

例えば、みんな小学校になればできるようになる、ひらがなや数字は早く教える必要ありませんよ!

私は運動系の習い事に通うよりも、ママと楽しく体を動かして遊ぶほうが大切だと思っています。

ピアノもはじめはリトミックや手遊び、歌から遊びの中で音楽に親しむことをおすすめします!

子どもがやりたいと言うか

「ピアノやりたい?」「うん!」と言ったから大丈夫でしょうか?

もしかしたら親の期待にこたえたくて言っているかもしれません。よく分からず返事をしているかもしれません。

もし、ピアノの練習をしなくて親が怒ってしまうくらいなら、ピアノをやらないほうがいいです!

習い事で身につけられる、自主性が育ちませんよね。

練習をしなくても楽しく通っているなら、続けてもよいと思います。

もちろん、お金を払っているので、子どもと相談して、親が辞めさせてもいいと思います。

私は、自分からやりたいと言って習ったわけではありませんが、毎週レッスンで合格して新しい曲が弾けるのが楽しみでピアノを辞めたいと思うことはありませんでした。

練習がめんどくさいと思ったこともありますが、知らぬ間に15分でも10分でも毎日弾く習慣が身についていました。

私は高校の修学旅行から帰ってきたら、親が勝手に塾を申し込んでいてすごく不満だったことがあります。

親の勝手な判断で、何かをスタートしてしまうと、子どもの判断力は身につかず、やる気もなくなります。

私はレールを敷いてあげるのではなく、失敗や反省から学べるようにサポートしてあげたい!と考えています。

もし、中学生になってからピアノをやりたい!と言ったなら、ぜひやらせてあげましょう!

【実体験】私が幼少期にしていた習い事の結果

私の場合、4歳でオランダ、8歳で東京に引っ越したので、幼少期の習い事は引越しとともに消えていきました。

ピアノだけはリトミックからスタートし、大学まで続けさせてもらっていました。

その結果、ピアノが得意、続けたい、仕事にしたいという思考回路ができ、自身の音楽性も高めながら生徒に音楽のすばらしさを伝えられる高校音楽教師になりました。

その他の習い事は、特に大人になって役に立っているか分かりませんが、習い事で忙しかったとか、できないとかいうデメリットはなく、それぞれ興味を持つきっかけになったと思います。

ピアノは毎日練習が必要になるので、ピアノだけに習い事を限定していたのはよかったかもしれません。

参考に、私の3歳~7歳の習い事の記憶をご紹介しますね。

習い事はじめた理由とエピソード結果
バトン
近所のお姉さんがやっていたから一緒にはじめた。発表会で遠方から祖父母が見に来てくれて褒めてくれて嬉しかった。特別感があった。ビデオや写真を見て
懐かしむ程度
バレエ
知人の紹介。踊るのは楽しかったが、頑張っても身体が固くてストレッチの柔軟のポーズができなかった。
発表会でたくさんお花がもらえて嬉しかったし、綺麗な先輩に憧れていて雰囲気が好きだった。
ダンスの授業は苦手。現在も柔軟性はなく、姿勢もよくないが、バレエに興味がある。
プロのバレエ公演のDVDを所有。
子どもにも習わせたい。
水泳
オランダでは必須科目なので強制(運河が多い)。みんなの前で泳がされて、ダメな例にされたことがある。ディプロマ(オランダの水泳の資格)試験で溺れそうになりながら、一番最後まで泳いでいた記憶がある。劣等性。学校では普通レベル。トラウマになることなく、泳ぐことは好き。市民プールに通ったり海によく行く。

上記をみて分かるとおり、ネガティブな記憶が残っています。

幼児は危険回避の本能で、ネガティブな記憶のほうが残りやすいという性質があります。

しかし、嫌だったとか、落ち込んだとか、出来なくて悩んだという記憶はありません。

おそらく、楽しく通っていたから習い事をやめても楽しくできたり、興味があったりするのでしょう。

小学校も、硬式テニスとミニバスをしていましたが、上手でなかったけど楽しかったです。

ネガティブな経験、途中でやめてしまう経験になってもいい

習い事は強制的にやらなければいけないものではないので基本的に楽しいものですよね!

しかし、私のように、幼少期の習い事は、親の都合ですることが多いので、ネガティブな経験をしたり、途中でやめてしまったりすることもあります。

中・高生は失敗すると、立ち直れず、諦めてしまう子が多いので、回避するために幼児のうちからたくさん失敗を経験させましょう。

幼児は万能感にあふれていて、なんでもできると思っているし、実際たくさん可能性もあるので、幼児のうちに失敗しても、全然問題ありません!

自分の得意・不得意を知るきっかけになるかもしれません。

小さい時にできないこともある、みんな長所と短所がある、と知っておくのはいいことです!

また、異年齢の環境や、様々なメンバーの中で、学校生活に入る前に多様性を感じることも重要です。

学校では同じ年齢の子が集まるので、多様性に限界があります。

途中で辞めてしまっても、経験は残ります。

ピアノも途中でやめてもOKです!

継続力がないからとかネガティブに考えないようにしましょう。

楽譜が読めるだけでも、一度ピアノを習ったことがあるだけでも、その後再開したいと思った時にスムーズですよ!

経験は宝なり!無駄にはなりません。

子どもの自由な時間があるか

幼児は遊びの時間が最も創造的な時間ですよね。遊びの天才です!

習い事をすることで、自由に遊ぶ時間がなくなってしまっているなら、ちょっと子どもの様子を観察してみましょう。

生き生き楽しそうにしていますか?自由な遊びをする時間が必要ではありませんか?

毎日のように習い事に通う子どももいますが、私はちょっと心配だなと感じます。

習い事のメリットはありますが、習い事ばかりで忙しすぎる、自由な時間がないのはデメリットです。

元高校音楽教師が考える、ピアノを習うメリット

ピアノを弾くには頭を使う!

ピアノは最も難易度の高い楽器です。一台でオーケストラの楽器の全ての音の高さを出せるし、音の長さも自由自在、音量も幅広く出すことができます。

楽器の王様といわれたり、一台のオーケストラといわれたりします。

他の楽器より、ピアノは習得が難しいのはそのためです。

ピアノを弾くのは難しいので、とても頭を使います!

ピアノができれば、他の楽器を後から習い初めても、多分簡単に感じるでしょう。

高齢者の脳トレにもいいですよね。

ピアノを習っている子は勉強ができる?元音楽教師の実感

一般的に、ピアノをすると勉強ができるといわれていますよね。

専門家ではないので、脳が発達するとか、運動機能が発達するとかについて言及しませんが、元高校・中学教師として、多くの生徒を見てきた実感としてお伝えします。

勉強できる?ときかれたらYesです。

ただし、ピアノを習っていればいいのではなく、継続していて上達しているという条件つきです。

私の教え子で、ピアノが弾ける子は、1人でコツコツ努力が出来る子だと思います。

ピアノを弾くには、どんなプロでも、孤独で地道な努力が欠かせません。

1日練習を休むと3日分戻ってしまうというくらい、毎日練習することが大事なのです。

ピアノ習うと必然的に、コツコツ毎日努力する、継続する力が身につきます。

小さい時に習っていたけど練習しなかった、という子は勉強もあまり得意でない子が多いです。

継続する力はピアノを続けていると、身につくのかなと思います。

ピアノは、1小節弾けた、1曲できた、とできる喜びが感じやすいので楽しく努力できます。

小さい頃から毎日練習している習慣が身につくと、コツコツ練習することが努力と思わず、当たり前になるのでおすすめです!

また、ピアノはこう弾いたらこんな音がでるだろうとか、こんな気持ちを表現したいとか、音のバランスとか、音楽の構成とか、作曲家の意図とか、色々考えながら演奏します。

深く追求するので、思考力が身につきます。

リズムは単位なので、音楽をしていると数学の力も身につきます。

私はピアノを習っていただけでしたが、塾など通わなくても学習につまずくことなく上位の成績をキープしていました!

ピアノを学んだ経験で、将来の可能性が広がる

ピアノを習っていれば、クラシック音楽に興味関心が高くなりますよね。

音楽は世界共通言語といわれるくらい、文化的要素を持っています。

中でもクラシック音楽は全ての音楽の基礎となっていますよ!

ピアノや音楽を仕事にしなくても、音楽の知識があるのは教養人にとって必須です!

また、小学校や、幼稚園、保育園などの先生になりたい場合、他の楽器が弾けてもピアノは必ず必要です!

生涯の趣味や癒しになる

私はピアノをやっていてよかったなと思うことは、得意なことが1つある、ということです。

生の音のバイブレーションは癒しの効果があります。

コンサートにいくのもよいですが、ピアノが弾ければ、気軽に生の音に触れることができますよ!

1つでも、趣味や癒しになるものがあれば、将来自分で自分のご機嫌をとれる人になります。

ピアノは生涯学習ができるものなので、おすすめです!

まとめ

この記事では、5歳からピアノを習い、高校と中学で音楽教師の経験がある私が生徒を見ていて感じた情報をまとめました。

習い事は、楽しく通えば学校では学べないメリットがたくさんありますよね!

あれもこれもとやらせたくなってしまうと時間がなくなってデメリットになってしまうので、よく考えて選びましょう。

ピアノは生涯演奏できるので、習得しておいて損はありません!

高校生になると、辞めてしまったけれどもう一度ピアノを弾きたいという生徒もいます。

そういう生徒は全くゼロからスタートする子よりも上達が早いです。

ピアノを購入するのはちょっと、という方はまずはキーボードからでもいいので、ぜひ鍵盤に触れてみてくださいね。

もし、ピアノに興味があるなら、幼児の時に一度チャレンジしてみることをおすすめします!

目次
閉じる